09/17
2021
忍び寄る秋の気配
2021年09月17日(金)
中之条花楽の里
最新の開花情報をお届けします
2021
2021年09月17日(金)
中之条花楽の里
山の上も短い夏が終わりを告げ、長袖一枚が心地良い季節になってきました。薄着のまま歩きつつも、温かい飲み物で一息つくとホッとします。
なお私は季節の中で秋が最も好きなのですが、「常秋の国があればいいのに!」と言うと、7人中2人くらいは賛同してくれます。
そんな「秋」の字が入っているコスモス(秋桜)が素晴らしい見ごろを迎えています。時季の終わった花々の上にスっと頭を出しているので、さながらコスモス一色のコスモス園のような風情です。
レストハウス裏手の中庭ではシュウメイギクも見頃を迎えております。丸い蕾と力強い花弁のシルエットのコントラストが見事です。ちなみに蕾も花もレンゲショウマに似ているなあと思っていたのですが、同じキンポウゲ科の親戚筋だそうなので、似ているのも当然ですね。
アサギマダラも続々とやってきています。今日は気温も低く曇天だったためか数は少ないですが、それでも撮影中に軽く10頭ほどは目にしたので、どんどん飛来していることは確かです。
ところで園内もまだまだ夏咲きの花は多く残っているのですが、新たに紹介できるような秋咲きの花も少なくなってきましたので、ここから先は一足先に秋を感じられるような画像をお送りしたいと思います。
トップバッターはオニタビラコです。綿毛のついた種はタンポポを思わせますが、実際に花もタンポポに近い形です。
ヒメヒマワリは坊主頭で冬ごもりの準備です。エキナセアも同時期にトゲトゲした坊主頭になる上、数が多いので、一気に秋がやってきたかのような雰囲気を醸し出してくれます。
アイアンウィードは非常にカタチよく、チョコレートブラウン色になっていきます。
ユーパトリウム・チョコレートは枯れているわけではありませんが、この色合いと咲く時期が、まさに秋の代表選手だと思うのは私だけでしょうか?
オミナエシは徐々に赤味を帯びており、実に見事な黄金色になりつつあります。「焼きたての焼イモ色」という形容がピッタリかも知れません。
まったくの余談ですが、かつてアンティーク家具ショップで職人をしていたとき、「枯れたヒマワリが好き」「枯れたオミナエシが好き」という話で同僚たちと盛り上がったことがあります。そういった風情はアンティーク好きには共通する嗜好なのかも知れません。
ちなみに、パイプオルガン職人さんとか彫金師さんとか、普通に生きていたら出会うこともないような個性的な人ばかりの職場でした。
さて、エンドレスサマーは枯れてくると実に深みのある紫色になります。今季はほとんど花芽を出さずに残念な結果になってしまいました。これが大量に咲いていたらさぞかし絶景だったに違いありませんが、来年に期待しましょう。
林の中はもう枯れ葉の絨毯が出来上がっています。紅葉時期はまだもう少し先ですが、この色の組み合わせもまた趣があります。
花の落ちる時期にはこんな光景も。
セキヤノアキチョウジとツリフネソウの花弁が、水辺に溜まっています。サクラですとこういう光景は「花いかだ」と言いますが、その他の場合でも「花いかだ」と呼ぶのでしょうか?
大型の台風の影響で今後数日はあいにくの天気予報ですし、強風で今が見頃の花たちが散ってしまわないか心配なところですが、それもまた一興ということで、どのような変化があるか楽しみにしていきたいと思います。
ではまた来週!